2017/4/17
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不動産情報(アパート空室率) |
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最近、アパートの空室率が30%を超えたという記事をよく目にします。 人口が減ってきておりますので、空室率も増えるというのはわかる気がします。 しかし単純に人口が減ってきているからだけではないようです。 実際に銀行の貸し出しですが、アパート建設への融資が急増しております。 背景には、相続税の改正で、相続税が増える地主に節税対策のためにアパートを 建設させ、相続税評価を下げる目的です。また現金での建築ではなく、あえて ローンを借り入れ、さらに評価を下げる昔からある手法です。 そこに銀行が建設会社と組んで融資幅を広げております。 地主からしましたら、ローンを借りてまでアパートを建設することに不安を感じる かと思います。そこは建設会社も考えております。 一括借り上げ方式です。この方式は建設会社や不動産会社が一括で借り上げる システムです。空室がでても借り上げた会社がその分の家賃を支払うものです。 この話を聞きますと地主としましては、空室のリスクは無く、借り入れたローンの 支払いもできるので安心して建設できると判断します。 ちょっとお待ちください! 以前、弊社にも相談なされたお客様がいらっしゃいました。 一括借り上げの契約書を拝見しますと、このような内容になっております。 1.空室が続く場合には、市場相場を考慮して家賃の見直しをする 2.10年ごとに一括借り上げをしている建設会社で指定された修繕を行う 3.上記の内容ができない場合は、一括借り上げを解除する 簡潔に内容を記載しましたが、契約書には理解しづらい言葉で記載されております。 何が問題か?と言いますと 1.空室が続く場合には家賃の見直しです。これは募集する建設会社が何もしなくて 空室になっても家賃を見直すという意味にも取れます。相場より安い家賃の設定に されてしまうかもしれません。拒否しましたら、そうです一括借り上げ解除です。 2.10年ごとに指定された修繕です。修繕しなくてもよい部分まで計画される 可能性があります。また一括借り上げをしている建設会社で行わなければならないので 修繕費用が他社より高くても行わなければなりません。 拒否しましたら、そうです一括借り上げ解除です。 一括借り上げで安定した家賃収入があり、ローンの返済も楽にできる。 相続税の評価も下がり、自分が亡くなっても大丈夫! そのように思って対策したのに、却って負不動産になってしまいます。 このようなトラブルも増えてきておりますので、契約書をしっかり読んで 対処してください。 |
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